不法駐車に対する対処法

2021年8月12日

不法駐車に対する対処法 その①

大事な敷地内における不法駐車が発生していた場合に、どこの誰の車両かがわからなければ、非常に困ります。

ただ、まず第一に気を付けて頂きたい点としては、その不法駐車に対して、勘違い・間違いによるものなのか、『悪意を持った上で』不法駐車しているのか…が重要となります。

悪意が無く、勘違いや間違って駐車していても、ダメな事ではありますが、車を運転するのは『人』ですので、勘違いや間違い・失敗はあるものです。

そこで、対処法その①として、どんな場合であっても、その不法駐車を行なっている人と直接接点を持たない事をおススメします。

不法駐車を行なっている人が、キチンと話す事が出来る方であれば、おそらく話し合いで蟠りなく解決できるとは思いますが、話し方や言い方次第では、間違った反感を持たれる事になり兼ねません。

もちろん、不法駐車を行なっている方がダメな行為をしているので、指摘・叱られる事は当たり前なのですが、変な反感≒逆恨みに発展する可能性もあります。

よって、まずは、その不法車両を車種や色、ナンバープレートがわかるように、スマートフォン等で写真におさめておくのです。

しかし、このナンバープレートや不法車両の画像は個人情報に値する点がある為、SNSや公に公開する事は控えてください。

画像を撮影しておくという意味合いは、敷地内に不法駐車されているという事実関係に対する証拠(エビデンス)を残しておくという意味合いになります。

実際の目で確認はしているものの、それらのエビデンスが無ければ、後日、不法駐車した側に問いただしたり、注意しても、しらを切られる可能性が十二分にあるからです。

ですので、敷地内に不法に駐車されているという事実関係を残すという意味合いで、撮影しておきましょう。

昨今のスマートフォン等の画像は画質も良く、撮影日時や場所も一緒に特定してくれる機能がありますので、十二分な証拠(エビデンス)になり得ます。

不法駐車に対する対処法 その②

次に、その①で記載した不法車両を撮影しただけでは、相手側に何も伝わりませんので、不法駐車を継続される可能性が高くなります。

よって、撮影した後、対処法その②として、『警察への連絡』を行います。

警察には、『敷地内に不法駐車されているので、見に来て欲しい』と伝えると、通常の警察署では近隣の交番より警察官を派遣してくれます。

その後、到着した警察官は、不法車両の目視確認をして頂き、ナンバープレートから陸運等に登録されているデータベースに所有者の身元確認を行なってくれます。

※同時にその不法車両が盗難されたものかどうか…等の他の事件性があるのかどうかも確認されています。

警察・警察官側で身元が分かると、『警察・警察官』からその所有者へ連絡を入れてくれます。

※ナンバープレートのデータベースから車両の所有者が判明しても、個人情報にあたるという点から、身元は決して教えてはくれません。ですので、データベースを閲覧できる権利がある警察・警察官から、その車両所有者へ連絡をしてもらいます。

連絡が付くと、事情を説明し、早急に不法車両を移動していただく事が可能になります。

しかしながら、大半の場合が、身元が判明しても、スグに連絡が付かない事がほとんどです。

敷地所有者としては、警察側に対して、不法駐車を何とかして欲しい気持ちがあるものの、警察官としては民間の敷地内での不法駐車の為、これ以上の介入が出来ないということになります。

正直、警察官も話の分かる方であれば、『本当に歯がゆいところです…』と困っている土地所有者側の気持ちを理解してくれます。

不法駐車に対する対処法 その③

不法車両に対する身元確認が出来ても、連絡が付かないままであれば、次に行う対処法は、不法車両のガラス面に対してメッセージ入りの貼り紙を行う事になります。

勘違いでの駐車であれ、悪意を持った不法駐車であれ、不法車両の所有者に対して、早急に移動をして頂く必要があります。

そのメッセージとして、『早急に移動してください!』という強いメッセージと共に、『警察への届出を行なっている事』、『不法車両を特定するエビデンスを撮影している事』を”丁寧”に記載して伝えることが必要です。

その際、そのメッセージとなる貼り紙は、相手に分かりやすいワイパーに挟み込むか、ガラス面に粘着性の低いテープを利用して貼り付けるようにして下さい。

くれぐれもボンネットや車両のボディには貼り紙を貼り付けないようにして下さい。

悪意を持った上での不法駐車であったとしても、その粘着テープ等によって、ボディの塗料が剥がれたりすると、逆に『器物破損』等の内容で訴えられる可能性が発生してしまうからです。

『不法駐車≒不法侵入』と『器物破損』は別物で扱われることになりますので。

まとめ

以上、対処法①~③を行うと、どれぐらいの時間を要するのかは、ケースバイケースではありますが、ほとんどのケースで不法車両は無くなっている事が多いです。

正義感が強い方は、貼り紙(メッセージ)だけではなく、キチンと不法駐車をしている方へ注意したい!と意気込んで、ずっと不法車両の前で待ち伏せしている場合もありますが、かえって解決まで時間が掛かってしまう事もあります。

勘違いで不法駐車している方であれば、解決は早く、次から間違えないように!と注意で終わるケースはありますが、悪意を持って不法駐車している方の場合は、現場で待ち伏せしている方がいると、現れにくいケースがあります。

ですので、出来るだけそれ以上のトラブルを避ける事を考えると、正義感を持つ事は大事ですが、不法車両前での待ち伏せは逆効果を生み出す可能性があります。

実際の経験則

実際の経験則ですが、『明らかな悪意を持った不法駐車』を取り締まった際に、対処法①~③は行ったものの、所有者の正義感が強く、不法駐車をした人に、一言でも注意したい!と、現場でずっと待っていたケースがありました。

その間、2時間待ち続けましたが、現れませんでした。

少し移動しないといけない事もありましたので、定点カメラを設置して、現場を離れたところ、その20分後にそそくさに現れて、ものの数秒で立ち去っていきました。

定点カメラには、顔の判別が出来ないように、カメラが撮影している逆サイドから車に乗り込んで立ち去っていく姿が映りこんでいましたので、推測ではありますが、近くから状況を伺っていたのだと思います。

不法駐車に対しては、許せない行為ですが、適切に対処しなければ、時間と逆恨みを買ってしまう可能性がありますので注意が必要です。

それでも、同じ不法車両が継続する場合は、再度、警察への連絡・届出を行い、裁判で争う覚悟を持って対処する動きになります。その場合の事も鑑みて、不法車両の画像は証拠(エビデンス)として残しておく必要があります。